段差を知れるアプリ

慎重な運転をしたい人のためのアプリ

自動車を運転していて、急に思わぬ段差に遭遇してしまうことはよくあります。
段差があまりにも大きいと、急激に席が落下するかのような感覚があり背筋がヒヤッとしてしまいます。

自動車には段差の衝撃を和らげてくれるサスペンションが最初から搭載されていますが、それでも急激な段差があった時に完全に衝撃を和らげることはできません。

自分一人だけで運転をしているならば多少の段差があっても少々不快な思いをするだけで済みますが、例えば乳児が同乗していたり、運送業で取扱が慎重な品物を積載しているという場合には段差は致命的です。

そこであらかじめ道路上にある段差をマップ上で検索できるようにしたのが「段差ナビ」というアプリです。

「段差ナビ」は「バンプレコーダー株式会社」という企業がリリースしているアプリで、無料で路面状況のデータを閲覧することができます。

正式にリリースされたのは2014年6月からのことですが、以降段差のない道路での運転を希望するユーザーに多く利用されています。

アプリをダウンロードして画面を立ち上げると、まず道路地図がマップ上に現れます。
そのままダッシュボードなど見えやすいところに置いておくことで、これから通行することになる道路の路面状況を色で把握することができます。

視覚的に段差を把握することができるので、1cm単位のアップダウンに事前に備えることができます。

元々は東日本大震災での運搬に備えるために開発

見渡しのいい道路「段差ナビ」はこうして内容を聞くと大変便利なアプリであるようですが、道路やマップに関する情報アプリということで考えるとかなりニッチな発想です。

というのもこの「段差ナビ」が開発されるもとになったのは東日本大震災の後に東北地方に荷物を多く運搬しなくてはならなくなった時に、荒れた道路を走行しなくてはならない状況が発生したからです。

震災から数年が経過したあとにも完全に東北の道路状況は復旧したとは言えず、大切な物資を運搬する時に破損や落下といったことが頻繁に起こっていました。

そこで「段差ナビ」は東北での段差情報を記録し、通行する車両に無料で提供できるようにしたというわけです。

アプリはリリース後、実際に道路を走行する人たちが集めるデータをさらに集めるという方法をとっており、ダッシュボードに置いて録画走行することにより新たに路面状況を記録することができます。

録画をしながら走行することで観測を同時にできるようになっているので、それをアップロードすることで新たにGoogleマップにデータが表示されることになります。

実際に利用をしてみた人のレビューでは、想像していた以上に精度が高くてびっくりしたというような声も多く見られます。